サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張り(カバー工法)する費用、メリット・デメリットを解説
外壁リフォームを検討中で、「外壁にガルバリウム鋼板を使いたい」とご希望の方がいらっしゃると思います。
ガルバリウム鋼板の中には高額な製品もありますが、「既存のサイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張り」という工法を選ぶことで、リフォーム費用を抑えられます。
ただしサイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りする工法にはメリット・デメリットがあり、特にデメリットを把握したうえでリフォームプランを組み立てることが大切です。
本記事では、埼玉で多くの外壁リフォーム実績を持つ工務店『ナジャムのリフォーム』が、サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張り(カバー工法)する費用、メリット・デメリットなどを解説します。
目次
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張り(カバー工法)する費用
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りする費用の目安は、約110万円~220万円です。
一方で、既存のサイディングを解体して新しいサイディングに張り替える場合の費用の目安は、約140〜270万円となります。
※費用は、あくまでも目安です。素材のグレード・デザイン・施工面積などによって費用が変動するため、詳細はリフォーム業者にお問い合わせください。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りする工法は「カバー工法」といい、既存のサイディングを解体する必要がありません。
そのため、既存のサイディングをすべて解体して外壁を張り替える工法と比べて、費用を抑えられます。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りする工法には費用以外のメリットもあるため、次に紹介します。
埼玉県で外壁リフォームを検討中の方は『ナジャムのリフォーム』にお問い合わせください。
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サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張り(カバー工法)するメリット
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りする場合、「リフォーム費用を抑えられる」以外にも以下のメリットがあります。
- 災害に対する外壁の強度が向上する
- 住宅全体の遮音性や断熱性が向上する
- スタイリッシュな外観となる
1つずつ解説します。
災害などに対する外壁の強度が向上する
既存のサイディングに外壁材を重ね張りすると外壁が二重構造になり、「台風の風圧」など外部からの衝撃に強くなります。
またガルバリウム鋼板は耐久性・耐食性が高く、長期にわたって塩害・湿気などの影響を受けづらい状態で使用できる点も魅力です。
住宅全体の遮音性や断熱性が向上する
外壁が二重構造になることで、住宅全体の遮音性や断熱性が向上します。
- 遮音性:屋外の音を室内に侵入させない性能
- 断熱性:冬に室内の空気が外に逃げづらい&夏に日射熱が室内へ侵入しづらい性能で、冷暖房効率が良くなるため電気代の節約につながる
スタイリッシュな外観となる
ガルバリウム鋼板は凹凸がなくシンプルなデザインのため、ご自宅が「モダン」「かっこいい」「スタイリッシュ」といった印象の外観となります。
また、近年はガルバリウム鋼板のカラーバリエーションが豊富になり、好みのデザインをより実現しやすくなっています。
外壁の色でお悩みの方は、こちらの記事で外壁の色を白にするメリット・デメリットなどを確認できます。
【参考コラム】「外壁が白すぎた」と後悔する理由はまぶしい・汚れやすいなど|サイディングの素材、塗料の選び方
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張り(カバー工法)するデメリット
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りする工法には、デメリットもあります。
- 建物の重量が増し、耐震性が低下する可能性がある
- 外壁内に結露が発生する可能性がある
- 次の外壁リフォーム費用が高額になる
各デメリットが発生する理由などを、簡単に解説します。
建物の重量が増し、耐震性低下の可能性がある
ガルバリウム鋼板は軽量なサイディング材ですが、既存のサイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りをすることで、建物の重量が増すことは避けられませんよね。
特に、既存のサイディング材が重い場合には、重ね張りが駆体(基礎・柱など)への過剰な負荷となり、住宅の耐震性が低下する可能性がある点に注意が必要です。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りするかどうかは、リフォーム会社等のプロからアドバイスを受けながら、慎重に検討する必要があります。
外壁内に結露が発生する可能性がある
外壁が二重構造になることで、既存のサイディングとガルバリウム鋼板との間に温度差が生じ、ガルバリウム鋼板の内側に結露が発生する可能性があります。
結露の影響でカビも発生すると、以下のような問題につながる可能性があることを念頭に置いておきましょう。
- 既存のサイディングが急激に劣化・腐食する
- 既存のサイディングがカビに侵食されると、駆体の劣化もつながる
- 既存のサイディングがカビに侵食されると、外壁の内側に充填している断熱材の劣化にもつながる など
サイディングにガルバリウム鋼板を重ね張りする場合には、「外壁内の通風」などの配慮をしながらリフォームプランを組み立てる必要があります。
次の外壁リフォーム費用が高額になる
重ね張りしたガルバリウム鋼板の上に、追加でサイディング材を重ね張りすることはできません。
そのため、次の外壁リフォーム時には「既存のサイディング・ガルバリウム鋼板両方を解体する必要がある」などリフォーム工程が複雑になり、費用も高額になる可能性があります。
ガルバリウム鋼板自体は耐久性の高いサイディング材ですので、既存のサイディングに問題がないかを確認したうえで、リフォームプランを検討しましょう。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りするメリット・デメリットを紹介しました。
外壁を重ね張りする工法(カバー工法)は、「既存のサイディング材の状況」「重ね張り後の使い勝手・耐久性」などに配慮して実施を検討する必要があります。
ぜひ外壁リフォームの実績が豊富なリフォーム会社へ相談しながら、外壁を重ね張りする工法がご家族にとって最適な選択なのかを判断してください。
埼玉県で外壁リフォームをご検討中の方は『ナジャムのリフォーム』にお問い合わせください。
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サイディングの上に重ね張りするサイディング材の種類
ここで、「サイディングの上に重ね張りするサイディング材は、ガルバリウム鋼板がベストなのか」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで次に、ガルバリウム鋼板以外の主なサイディング材の特徴も確認しましょう。
- 金属系サイディング
- 窯業系サイディング
- 樹脂系サイディング
- 木質系サイディング
金属系サイディング
金属系サイディングは金属製の板をパネル状に形成したサイディング材で、ガルバリウム鋼板は金属系サイディングの一種です。
ガルバリウム鋼板以外には、主にSGL鋼板・アルミ・トタンがあります。
金属系サイディングは軽くて丈夫なため、建物への負荷が少ない点がメリットです。
一方で、以下のデメリットもあります。
- 金属製のためサビる可能性がある
- 物をぶつけたりこすったりすると傷がつきやすい
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメント質原料と繊維質原料を混合して成型し、薄い板状に加工したサイディング材です。
窯で高熱処理することから、「窯業系」と呼ばれています。
窯業系サイディングはデザインやカラーが豊富で、和風・洋風の幅広いデザインを実現できる点が特徴で、多くの住宅に採用されています。
ほかのサイディング材と比較して安価な一方で、以下のようなデメリットがあります。
- 耐久年数が比較的短い
- 表面塗膜が劣化して外壁が雨水などを吸水すると、強度が低下する
窯業系サイディングが劣化して雨漏りの症状がある場合には、こちらの記事で対処法を確認できます。
【参考コラム】雨漏りする時としない時がある理由|放置するとどうなるか、対処法などを解説
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂が主原料の軽量・高耐久なサイディング材です。
北米で人気が高く、近年は日本でも樹脂系サイディング製品が増加しています。
耐久性・耐食性が高くメンテナンスの手間が少ない一方で、以下のようなデメリットがあります。
- 窯業系や金属系と比較してデザインバリエーションが少ない
- 比較的新しいサイディング材のため、施工実績が豊富なリフォーム会社が限られる
木質系サイディング
木質サイディングは木の板材を表面加工し、耐火性・耐虫性などを強化したサイディング材です。
自然の木を活かした温もりのあるデザインで、木は保温性が高いため屋外の温度変化が室内に伝わりづらく、一年を通して快適に暮らせる点が特徴です。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- ほかのサイディング材と比較して高額
- 高額のため施工棟数が少なく、施工実績が豊富なリフォーム会社が限られる
既存のサイディングの上に重ね張りをする工法を選ぶ場合には、紹介してきたようなガルバリウム鋼板以外の選択肢もあります。
各サイディング材の特徴やメリット・デメリットを参考にして、ご家族のご予算・デザインイメージなどにマッチする選択をしていただけると幸いです。
「サイディングの上に重ね張り」以外の外壁リフォーム方法
次に、「サイディングの上に重ね張り」以外の外壁リフォーム方法も確認しましょう。
- 塗り替え
- 張り替え
塗り替え
「塗り替え」は、外壁表面の塗料を塗り替えるリフォーム方法です。
外壁自体を交換しないため、リフォーム費用を抑えられます。
外壁自体に問題がなく、経年・紫外線などによって「外壁の色あせ」などのみが気になる場合には、塗り替えを選択するのが一般的です。
また、外壁の塗料は遮熱性(日射熱を遮る性能)・防汚性・撥水性などが低下していくため、見た目の劣化が気にならない場合でも、定期的な塗り替えをおすすめします。
費用を抑えたリフォームプランをご希望の方は、こちらの記事でリフォームプランの組み立て方を確認できます。
【参考コラム】老後のリフォームは最低限にするべきか|お金のかからないリフォーム・フルリフォームの費用、内容など解説
張り替え
張り替えは、既存のサイディング材を撤去して新しいサイディング材に交換するリフォーム方法です。
既存のサイディング材の劣化が進行し、ひび・割れなどの問題が広範囲に及んでいる場合には、張り替えを検討する必要があります。
重ね張りと比較して費用は高額ですが、最新の機能性・デザイン性を持つサイディング材に交換することで、外壁の耐久性をより高めることが可能です。
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ガルバリウム鋼板の重ね張りに関するよくある質問
最後に、サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りするリフォームを検討中の方から、ナジャムのリフォームがよくいただく質問・回答を紹介します。
ガルバリウム鋼板はサビる?
ガルバリウム鋼板は耐食性が高く、基本的にはサビに強いサイディング材です。
ただし、沿岸地域・工場地帯など周辺環境によってサビが発生しやすいケースもあるため、対策を提案してくれるリフォーム会社を選ぶことをおすすめします。
ガルバリウム鋼板は電波を遮断するの?
ガルバリウム鋼板は、電波を反射する性質をもつ亜鉛とアルミなどでメッキ加工されているため、電波を遮断する特性があります。
「携帯電話の発着信ができない」「インターネットの通信が不安定」などの問題が起きる可能性があるため、リフォーム時にはWi-Fi設置などの対策をリフォーム会社に相談しましょう。
まとめ
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りする費用、メリット・デメリットを解説しました。
外壁の仕上げは「サイディング(外壁にサイディング材を張る工法)」「塗装(外壁に塗装材を塗る工法)」の2種類で、サイディングは非常に多くの住宅に採用されています。
また、ガルバリウム鋼板は耐久性・デザイン性が高いことから、人気のサイディング材です。
サイディングの上にガルバリウム鋼板を重ね張りすることが最適な選択かどうかは、既存住宅の状態・ご予算などに応じて判断する必要があるため、ぜひ外壁リフォームの施工実績が豊富なリフォーム会社に相談しながら、リフォームプランを検討してください。